エスプレッソの温度が味を決める!プロが教える最適な抽出温度と温度管理術
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大阪 阿倍野・西日本一高いビル 天王寺 あべのハルカスの麓で美味しいコーヒー店を営業しておりますcoffee kissa パールズです。
エスプレッソの味を左右する重要なポイントのひとつが「温度」です。抽出温度が適切でないと、酸味や苦味のバランスが崩れ、美味しさが損なわれてしまいます。
本記事では、理想の抽出温度や温度管理が味に与える影響、家庭で実践できる温度調整のコツをわかりやすく解説します。美味しい一杯を淹れるための温度の秘密をぜひご覧ください。
エスプレッソ抽出における理想の温度とは?

まず、エスプレッソを抽出する際の理想的な温度はどのくらいか、ご存じでしょうか?一般的に、多くのエスプレッソマシンは90〜96℃の範囲で抽出温度を設定しています。この温度がなぜベストなのか、深掘りしてみましょう。
理想温度の理由
コーヒー豆には多種多様な風味成分が含まれており、そのうち酸味や苦味、甘みのバランスは抽出温度によって大きく変化します。90℃以下の低めの温度では酸味が強く出やすく、味わいが軽くなります。一方、96℃以上になると苦味や渋み、場合によっては焦げたような雑味も強くなり、エスプレッソ本来の繊細な味わいを損なう可能性があります。
抽出時間と温度の関係
エスプレッソは短時間(25秒前後)で抽出するため、温度の変動が味に直結します。安定した高温で抽出することで、豆の中の良質な油脂や香り成分が均等に溶け出し、濃厚でまろやかな味わいになります。
温度が味に与える影響:なぜ温度管理が重要なのか

エスプレッソの味が温度で大きく変わる理由は、コーヒー豆の成分抽出の科学にあります。ここでは温度がどのように味に影響するのか、具体的に見ていきましょう。
低温の場合の味の特徴
抽出温度が低いと、コーヒー豆の中の酸味成分が強調され、さっぱりとした味わいになります。酸味が好きな方には好まれることもありますが、全体の味が薄くなりやすく、コクや甘みが足りないと感じることもあります。
高温の場合の味の特徴
一方、高温での抽出は苦味や渋みが強く出る傾向にあります。これはタンニンなどの渋味成分が過剰に抽出されるためです。さらに温度が高すぎると、コーヒー豆の油脂が焦げてしまい、雑味や焦げたような嫌な香りが出ることもあります。
抽出後のカップ温度も重要
実は、抽出温度だけでなく、抽出直後のエスプレッソの温度、つまりカップに注がれた後の温度も味の印象を左右します。熱すぎるエスプレッソは口の中をやけどしそうになるだけでなく、味覚を感じにくくします。逆に冷めすぎると、香りが飛び、コクや甘みが弱くなってしまいます。
このため、プロのバリスタは抽出温度の管理だけでなく、カップを事前に温めて適温での提供を心がけています。
家庭でできるエスプレッソの温度管理のコツと注意点

プロのバリスタが使うような高機能マシンがない家庭でも、ちょっとした工夫で温度管理を整え、美味しいエスプレッソを楽しむことができます。ここからは、その具体的なコツを紹介します。
マシンのウォームアップは念入りに
家庭用のエスプレッソマシンは、使用前にしっかりウォームアップを行うことが基本です。マシンの内部が十分に温まっていないと、抽出温度が安定せず、味にムラが出ます。具体的には、電源を入れてから15分ほど待ち、最初の数回の抽出は捨てる(いわゆる“空抽出”)ことで適温になりやすいです。
カップを温めておく
熱いカップにエスプレッソを注ぐことで、飲む時の温度を適切に保てます。カップウォーマーがない場合は、熱湯でカップを温めておきましょう。冷えたカップに注ぐとすぐに冷めてしまい、味や香りの劣化につながります。
抽出温度の調整機能を活用する
温度調整ができるマシンを使っているなら、90〜96℃の範囲で微調整しながら、自分の好みの味を探してみてください。温度が高いと感じたら少し下げ、酸味が強い場合は少し上げてみると味の違いがはっきりわかります。
豆の選択と挽き具合にも注意
温度だけでなく、豆の種類や焙煎度、挽き方も味に大きく影響します。深煎り豆は高めの温度で抽出すると苦味が出やすいので、やや低めに設定するのがコツです。浅煎り豆は酸味が強いので、高めの温度でバランスをとると良いでしょう。
まとめ

エスプレッソの「温度」は、味の良し悪しを決める非常に重要な要素です。理想的な抽出温度は90〜96℃で、この範囲での温度管理が味のバランスを整えます。
家庭での抽出でも、マシンのウォームアップやカップの温め、温度調整を工夫することで、より美味しいエスプレッソが楽しめます。
ぜひこの記事を参考に、温度管理を意識しながら自分だけの理想の一杯を見つけてくださいね。